21年6月9日内閣委 衆院本会議は10日、政治分野における男女共同参画推進法改正案を全会一致で可決し成立しました。

 日本共産党の畑野君枝議員は9日の衆院内閣委員会で討論に立ち、「同法が全会一致で成立・施行されてから3年、『男女の候補者数の均等』を掲げるもとで、広く国民の意識の変化を促してきた意義は大きい」と指摘。日本の女性議員の比率が衆議院で9・9%にとどまるなど遅れた現状をあげ、「改正を機に、さらに女性の議会参画を前進させることが求められる」と強調し、ジェンダー平等社会の実現へ取り組むことを表明しました。

 また10日の衆院本会議で、新型コロナに感染した宿泊・自宅療養者に特例で郵便投票を認める法案が、自民、公明、維新、国民民主各党の賛成多数で可決され、参院に送付されました。日本共産党、立憲民主党は、公正性への疑念や短すぎる周知期間、保健所への負担などを指摘し、反対しました。

(しんぶん赤旗2021年6月11日付)

 

【2021年6月9日 衆議院内閣委員会議事録】

○畑野委員 私は、日本共産党を代表して、政治分野における男女共同参画の推進に関する法律の一部を改正する法律案について、賛成の討論を行います。

  政治分野における男女共同参画の推進に関する法律が二〇一八年五月に全会一致で成立し、施行されてから三年になります。超党派議員連盟で多くの皆さんの意見を伺いながら、各党各会派で議論を重ねて作った法律が、男女の候補者の数ができる限り均等となることを目指すと掲げる下で、広く国民の意識の変化を促してきました。男女が同等に政治に参加することの意義が語られ、各党の変化をもたらし、女性議員を増やすための様々な取組を激励してきており、その意義は大きかったと思います。また、今国会でも、オリンピック・パラリンピック組織委員会会長の女性蔑視発言をきっかけに、組織委員会の男女の構成が見直されるなど、様々な分野での変化にもつながっています。

  しかし、我が国の女性の議員の比率は、衆議院で九・九%、参議院で二三・〇%にとどまっています。世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数は、世界百五十六か国中、日本は百二十位、とりわけ政治分野の順位は百四十七位です。国連は二〇三〇年までに指導的地位に占める女性の割合を五〇%にすることを目指しており、日本でも更に前進させることが求められています。

  今回の改正は、附則の見直し条項に基づき、三年前と同様に、超党派議員連盟での各党各会派による見直しの議論を経てまとまったものです。女性団体、地方議会、研究者など多くの皆さんからもお話を伺ってきました。

  改正案は、政党その他の政治団体の候補者選定の自由などを確保しつつ、男女の候補者の数ができる限り均等となることを目指すため、政党その他の政治団体の自主的取組を促し、セクシュアルハラスメント、マタニティーハラスメント防止などに取り組むよう努めるとしています。

  また、議員が家庭生活との円滑かつ継続的な両立ができるよう、議会における欠席事由の拡大を始め支援体制の整備を明記するとともに、セクハラ、マタハラ対策として研修の実施や相談体制の整備その他の必要な施策を講ずるとの規定を新設しています。

  今回の法改正を機に、更に女性の議会参画を前進させることが求められています。ジェンダー平等社会の実現へ取り組むことを申し上げ、討論を終わります。

  ありがとうございました。(拍手)