「健康も家庭も犠牲にしてきましたが、もう限界です」「子どもの数、時代に合わせた募集人数にして下さい!」―。「#教師からのバトン」プロジェクトに取り組む現役教員4氏が21日、国会内で文部科学省にメッセージ入りのバトンを手渡しました。日本共産党の畑野君枝衆院議員が同席しました。4氏はその後、文科省内で記者会見しました。
4氏は、愛知県、静岡県、三重県の小・中学校・高校・特別支援学校に勤務する30~40歳代の教員。文科省が教員の魅力を発信するため3月から短文投稿サイト・ツイッターで始めた「#教師のバトン」プロジェクトが現場から厳しい批判を受けたのを機に、短文では書き切れない教員の過酷な実態を直接伝えようと文科省とは異なるプロジェクトを立ち上げました。「激務のあまり流産しました。そして、いまは切迫流産でお休みしています」(神奈川県の小学校教員)など、これまでに50を超える切実な訴えが寄せられています。
会見で、代表の愛知県一宮市の小学校教員・加藤豊裕さんは「教師の魅力は教師を目指す人は大抵知っている。労働条件の過酷さから教師をやめたり、教師になるのをあきらめたりしているのに、教員不足の解消のために魅力を発信するというのは全く見当外れ」と指摘。「子どもに対し、社会のおかしなことには声を上げるということを身をもって示したいと思った」と語りました。
(しんぶん赤旗2021年6月22日付)