11月20日の衆院文部科学委員会で、コロナ禍による自粛で活動継続が困難になった文化芸術分野を支援するため、国が支出する「文化芸術復興基金」を創設するよう求めました。
国際俳優連合事務総長らが日本の芸能従事者について「絶望的状態」と指摘していることに触れ、「文化芸術分野の損失を補償する制度をつくるべきだ」と求めると、萩生田光一文科大臣は「新しいスキーム(枠組み)を検討したい。将来はそのようなものがあったほうがいい」と答弁しました。
政府の「文化芸術活動の継続支援事業」について、「補助金のうち10万円しか事業に必要な物品購入に充てられない。制度の使い勝手が悪いという声があふれている。実態に合わせて上限額を引き上げるべきだ」と要求しました。
また、開始後5カ月近くたっても予算額の3割しか支給が決まっていないことについて「未申請者の6割が『(事業資金の一部を事業者が準備する)自己負担金がないと申請できない』ことをあげている」と指摘し、自己負担をやめて給付に代えるよう求めました。萩生田文科大臣は「フリーランスも含めて助けなければならない」と述べました。
【議事録】
○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。
前回の一般質疑に引き続きまして、文化芸術、スポーツの問題についてきょうは質問をいたします。
前回も申し上げましたけれども、その続きから始めますが、もう一回確認です。
この間、文化芸術関係者の皆さんは、感染防止に社会的貢献をしているにもかかわらず、損失補填はされずに収入もなくなってしまった、しかし家賃や人件費など固定費だけはかかり、まさに文化芸術の存続の危機に直面をしておられます。新型コロナウイルス感染症の新規感染者は、きのう二千三百八十八人と過去最多になっております。一層の取組、支援が必要だというふうに思います。
二次補正予算に文化芸術活動の継続支援事業が盛り込まれましたけれども、自己負担がないと申請できないとか、手続が煩雑で何回も修正や差戻しが指示されるなど、申請が伸び悩んでいると思います。
こうした中で、我が党としても、九月十一日に、実施期間を九月末で終了とせず延長すること、採択などの事務処理のスピードを上げること、申請要件の緩和など制度内容を抜本的に見直し簡易な手続にすることなどを政府に申し出てまいりました。
そこで、前回質問した際に、日本俳優連合や、セーブ・アワー・スペース、全日本商工団体連合会が十月七日に行った国への要請の中で、文化芸術活動の継続支援事業の申請期日を二〇二一年二月末まで延長してほしい、そして補助上限額の引上げや自己負担金の軽減、廃止などを求めているということを紹介して、政府としての対応はどうなっているかと伺いました。その続きです。
それで、御答弁がありましたのは、事業の実施期間については二〇二一年二月二十八日まで延長する、これは大事なことなんですが、新規募集は十一月二十五日から十二月十一日まで実施するとなっておりまして、団体の皆さんは、来年二月二十八日まで、あるいは、この間、ウイ・ニード・カルチャーの皆さん、十月十四日に、これも政府に要望書を出しておりまして、演劇緊急支援プロジェクトとセーブ・アワー・スペースとセーブ・ザ・シネマの皆さんがつくられているウイ・ニード・カルチャーという皆さんですが、その皆さんは、実施期間についても二〇二一年三月三十一日までにしてほしい、こういうことなどを求めているのです。
それで、実施期間は二月二十八日まで延びたということなんですが、申請期間は十二月十一日までというと、もう本当にすぐ来ちゃいますよね。これでいいんでしょうか。これも含めて検討し直す必要があると思うんですが、お答えいただけますか。
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
委員今の御指摘の点でございますが、先ほど十一月二十五日から十二月十一日までというお話がありましたけれども、これまでも大体これぐらいの期間で募集を行っておりまして、しかも、大体、最終日、最終日前日ぐらいにばっと来てというようなパターンでございますので、今までの申請行動というか、それを踏まえたものと今回させていただいたところでございます。
二月二十八日、確かに三月三十一日までにしてはどうかというお話がございましたが、これは今年度の事業でございますので、やはり出納整理期間というものが一定期間必要だということで、そのぎりぎりのところの二月二十八日に私どもとしてはさせていただいた、こういうことでございます。
○畑野委員 その理屈でいったら、十二月十一日までやって、それで駆け込みの申請があるとおっしゃるけれども、それでもなおかつ要望があった場合はどうされるおつもりですか。
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
今までの執行状況からすると、第一回目が一万一千件余り、第二回目の募集が一万一千件、三回目が三万一千件余り。第四回目の今回、一回しか応募はできないわけでございますが、今まで二十万円の要望をされていた方が、残りの百三十万円までは要望できるということにしておりますので、私どもとしては、これまで、手続の簡素化を図ったり、いろんな改善を図ってきたところでございますので、三回目のその三万一千件ぐらいの採択のペースを考えると、大体この残りの予算は執行できるんじゃないかと今考えているところでございます。
○畑野委員 そうしますと、これだけ新型コロナ新規感染者がふえる中で、文化芸術の皆さん、一層困窮すると思うんですよね。それはもちろん、ある予算を使い切るというのは大事なんだけれども、それならなお一層、その先どうするのかということも見通す必要があるんじゃないかというふうに思います。
それで、この間、ライブハウスの方に伺いましたら、いや、申請していないと言うんですよ。今までそういうことをしたことがないですからとにかく手続が大変で、本当に困っていらっしゃると。だから、そういう方たちにもこういう制度があるよというのが伝わっていないわけです。それを文化庁さん先頭に、伝えたら、それは応募は来るじゃないですか、申請の。そういうことをしっかりと見通して、つまり、何か申請が多いとか少ないとかいう問題じゃなくて、困っている実態があるならばそれに応えていくという。
萩生田光一文部科学大臣も、繰り返し、やはり文化芸術の灯を消すなとおっしゃってくださっていらっしゃいます。もう何回も言っていただいている。本当に大事なことだと思うんですが。これはいよいよ消えそうな状況の中にあるというふうに、私はそういう第三波の状況であると思いますので、そこはぜひ実態を見て再検討していただきたいということを申し上げたいんですが、いかがですか。
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
今御指摘のございました継続支援事業につきましては、令和三年度概算要求においても要求しているところでございまして、まさに現在その事業について財政当局と協議しているところでございますので、今後、今先生から御指摘のあったような、文化芸術の灯を消さないというような事業にしてまいりたいというふうに考えております。
○畑野委員 ぜひ予算をしっかりと確保して進めていただくように求めておきたいと思います。
それで、使い勝手の問題なんですが、幾つか確認をさせてください。
例えば、事業に必要な物品購入費、消耗品の支援が一品に当たり十万円までとなっているんですが、例えば、コロナ感染予防として距離を保つために、今後ライブ配信など、高性能のマイクを買おうとすると十万じゃとても買えない、五十万円、六十万円すると。
ですから、こういうものはちゃんと購入できるように上限額を引き上げるべきじゃないかということが要望として出されているんですが、まずそれを先に伺います。
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘のとおり、現在、文化芸術活動の継続支援事業における物品の購入につきましては、事業を遂行する上で必要不可欠な物品の購入費として、一点当たり十万円未満のものを補助対象としております。
御指摘のような要望は存じているわけでございますが、これまでの申請者との公平性の観点から、それを変更するというのは私どもとしては困難であるというふうに考えております。
○畑野委員 そうしましたら、例えば、五十万円のものを十万円未満単位に分割して、五つで買うということは可能なんですか。
○矢野政府参考人 それは現在の運用としてはできないということでございます。
○畑野委員 わかりました。
スポーツの継続支援の方はそういう基準はないわけですよね。なぜならば、スポーツジムなどではとても十万円では機器は買えないということで、そういう縛りはないというふうに聞いているんです。
だから、それは実態に合わせてやらないと、せっかくこうした支援をつくっているのに使われないと、かえって逆効果だ、使えないのかと。本当にもう最後の命綱として、この支援事業に皆さん期待を寄せているわけです。
そして、その理由とされた、ほかの人たちにはそういうふうに十万円未満としてきたからと。改善すればいいじゃないですか、今まで出さなかったけれども。スポーツでも、今まで申請が無理だったのを、ちゃんと申請してやっていただいていますよ。文化芸術の方もそういうふうにやったらいいというふうに、よく調整していただきたいと思います。
それから、もう一つ確認したいのは共同申請ですね、十団体まで、あるいは個人十人まで。共同申請ができる際に、とてもじゃないけれども事務ができる人がいない、体制がないということがあります。それで、取りまとめ団体、事務をやってくれる、そういう団体にお願いするとしたら、その報酬はどうなるのか。必要になると思うんですけれども。私はその分は、百五十万円までの支援が、そこから何%か出すとなると受け取る分が少なくなってしまうので、ちゃんと国で支援した方がいいと思うんですけれども、どうですか。
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
今の御質問は多分その百五十万の外枠でということになっていると思うんですが、補助上限が百五十万と決まっておりますので、御指摘の内容は困難だというふうに考えてはおりますが、現在、例えば十者で千五百万円の申請を行う場合、窓口団体はその一〇%の百五十万を上限として事務手数料として受け取るということができますので、事務負担の軽減に資するものというふうに考えております。
○畑野委員 そのときの、ちょっと確認なんですけれども、共同申請で行われる事業費を支払うことができる、そういう基準というようなものはあるんですか。
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
これは、窓口団体の内部でそういう契約にしていただく、十者で申請するなら十者間で契約していただければ可能でございます。
○畑野委員 いや、文化庁から、きのう、共同申請で取りまとめをしている団体への報酬の支払いの件について聞きましたら、共同申請で行われる事業費の一〇%を上限として対象経費として計上の上、団体に支払うことを可能としている、また、取りまとめの団体については、文化芸術団体であれば規模を問わず窓口団体となることが可能であり、従業員がおおむね二十人以下の小規模団体に限らないというふうにお答えいただいているので、それでよろしいですか。確認です。
○矢野政府参考人 そのとおりでございます。
○畑野委員 ありがとうございます。
何でこんな細かいことをやっているかというと、統括団体に入っているところもよくわからないんだけれども、さっきのように、ライブとか、そういう個人でやっているところは、コールセンターに電話してもつながらないわけですよ。だから、こうやって一つ一つの具体的なことを、私もお知らせして、今見ていただいていますけれども、そういうことをやらせていただいているんです。新しい制度ですから、皆さんよくわかっていないということは、それぐらい丁寧にやっていただきたいというふうに思います。
それで、PCR検査の問題です。
今、文化芸術団体は、公演の際に、鑑賞団体や劇場、ホールからPCR検査を求められています。文化庁の助成金では、この文化芸術団体へのPCR検査について、どのように支援されていますか。
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
文化芸術活動の継続支援事業におきまして、事業の実施期間内において、例えば合同練習の前にPCR検査を受け、本番の前にも検査を受ける、こういった場合に、必要に応じて、複数回の検査について支援を受けるということも可能となっているところでございます。
○畑野委員 そういう点からも、予算を本当にふやしていくことが必要だというふうに思います。
次に、ライブなど、観客数を五〇%以下に制限する措置について、それぞれやはりライブでも違うというんですね。だから、よくその現場を見て、科学的な検証を踏まえて適切に見直すべきではないのかと。それから、ミニシアターも、やはり高齢者の皆さんに支えられてきたところがあって、若い人にも来てほしいんだけれども、全席オーケーになったんだけれども、なかなか戻ってこないという問題もあるんですね。だから、そういうことも含めて徹底していく必要がある、安全性の支援をしていく必要があると思うんですが。
私は、やはり、十三日に質問したときに、自己負担金の軽減、廃止という要望があることについてお答えがなかったんです。ライブハウスやミニシアターなど、入場制限で生じる営業損失については国が補填をして、出演者や関連事業者にまで行き届くようにするべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
自己負担の軽減、廃止、つまり、損失の補償ということでございますけれども、これは、政府全体の方針として、個別の損失の補填、補償は困難であるというふうに考えております。
また、自己負担の軽減ということになりますと、例えば、補助率十割の補助金ということだというふうに理解しておりますけれども、これは予算書におきまして、補助率について三分の二、四分の三ということが明記されておりますので、御指摘の点は非常に困難であるというふうに考えております。
○畑野委員 ちょっと確認ですけれども、この事業ですが、現時点での申請総数、採択実績、交付決定額はどうなっていますか。
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
九月三十日で第三次の申請の期間を終了した、その数字でございますが、これまで五万四千件の申請をいただいておりまして、十一月十三日時点で三万二千百七十件の採択、交付決定額については百四十七億千八百四十三万円となっているところでございます。
○畑野委員 事務費などがありますからね、そこから引くと、実際に交付されている率は三四・二%というふうになると思うんです。七月一日に制度がスタートいたしましたが、五カ月たとうとしている時点で、半分以下の交付ですよね。
日本俳優連合の調査を八、九月というので見せていただきましたけれども、回答した百八十六人のうち未申請が六割に上り、その理由に、自己負担金がないと申請できないからというのを挙げています。
そういう点では、この間も本当に自己負担金の軽減、廃止が要望されています。しかし、全く変わらない答弁を繰り返している。もう成り立たないということですから、その損失の補填、補償を行わないという考え方、改める必要があると思うんですけれども、何かそういう検討というのはされようとしているんですか。
○矢野政府参考人 大変繰り返しになりまして恐縮でございますが、政府全体の方針として、個別の損失の補填、補償は困難であるというふうに考えております。
○畑野委員 だから、新型コロナでこれだけ大変な状況の中で、いや政府がと言ったって、文化庁から言わなかったら、この文化芸術の団体の皆さんの実態、言える人はいないんじゃないですか。
個人の財産形成に資する公的資金投入は行わないというこの間の政府の答弁、政府の立場ですけれども、しかし、変わってきましたよね。災害対策の分野です。被災者生活再建支援法をめぐる議論の中でもこれは繰り返し出てきたけれども、たび重なる大災害から被災者を支援するために、不十分ながら、できないと言ってきた壁を乗り越えてきたのが今の到達点です。
新型コロナ感染症は第三波です。きのうは過去最多です、新規感染者は。こんな深刻な状況で、文化芸術活動の再開も今後どうなるのかと。もう、きのう、おとといの時点でこういう事態に、新たなフェーズに入っております。
ですから、そういう点ではもう本当に、文化芸術の分野でも、できないとされている、この前例主義を乗り越えるべきだと思います。
十月三十日には、国際俳優連合事務総長、国際音楽家連盟事務総長などが連名で、日本の芸能界と文化芸術に携わるフリーランス芸能従事者の絶望的な状態についてというコメントを発表いたしました。
その中で、このパンデミックにおいて、カナダ、米国、英国及びほとんどのEU諸国を含む世界じゅうの多くの国が、全ての労働者に包括的な福祉と収益の保護を提供するため大胆かつ前例のない措置を講じ、独立請負業者と従業員に同等のサポートを提供しています、不安定な状況にもかかわらず、この平等なサポートが少なくとも窮迫した状況を救うことができたことは日本と大きく異なりますと指摘しています。
そして、世界の団体からも、日本政府に支援措置を求める声が出ております。
この間は、十月二十日に、ユニオン出版ネットワーク、日本俳優連合、日本ベリーダンス連盟が、フリーランスの皆さんへの傷病手当金、休業手当、失業給付、未払い賃金立てかえ払い制度などの拡大運用あるいは準じた制度を創設してほしいと、これは厚生労働省ですけれども、ぜひ、こういう声も、文化庁からも、一緒になって、政府を挙げてやる必要があると思うんです。
そこで、萩生田光一大臣の出番だと思うわけです。今こそ助成ではなく補填、補償をと、あのアンテルミタンのようなフランスの失業保険制度を大臣も御存じだとおっしゃっていただきましたけれども、こういう方向に進むべきだと思うんです。
それで、文化芸術の分野でいえば文部科学省、文化庁でいえば、日本芸能実演家団体協議会を始めウイ・ニード・カルチャーも求めているような、国が出資する恒久的な文化芸術復興基金を創設しようと。超党派議連でも一千億円と申し入れてまいりました。我が党も、数千億円の出資を国がしたらいいんじゃないかという提案もしています。助成でなく、補填、補償ができる、こういう穴埋めの制度、文化芸術復興基金を検討するべきじゃないかと思いますが、大臣、いかがですか。
○萩生田国務大臣 今般の第二次補正予算では、文化芸術活動の再開に向けて、我が国の文化を支える担い手である実演家や技術スタッフの方々や文化芸術団体に対し、その活動継続や技能向上に向けた積極的な取組や収益力を強化するための取組などへの大規模な支援を行っております。
先ほど次長ともやりとりをしていただきましたけれども、もともとの概念が、個人の損失あるいは補填などに直接現金を給付するというのは、政府としては、現段階では望ましくないという前提で制度をつくらせていただきましたので、給付金とは若干性格が違うというふうに思います。
ただ、フリーランスの文化に携わる人たちを何としても助けなきゃいけないというこの思いは皆さんと同じでございまして、確かに、手続が煩雑だとか、用意しなきゃならない資料が多過ぎるとか、そういう意味では、当初何となく、困っている人たちに寄り添う制度じゃなくて、申請してきて条件をクリアしたら認めてあげるかのような制度でスタートしましたので、本当になかなか数が上がってこなかったんですけれども、ここへ来てやっと皆さん少しずつ御理解いただいたと思いますし、また文化庁もきちんと説明を続けてきましたので、今その四回目の募集をしようとしています。
先ほどやりとりがあったように、まだ補正予算の、お認めいただいた予算を持っていますので、十二月十一日という期限は、どこかで一回は切らなきゃならないんですけれども、仮にその後、また申請者が多く、また手持ちの予算についても十分対応できるようでしたら、これは丁寧な対応をしていきたいということは、まず私の責任で約束をしておきたいと思います。
その上で、参議院でも言われて、文化芸術の復興のための基金を国もお金を出してしっかりつくったらどうかということなので、私は、この経験を踏まえて、将来はそういうものがあった方がいいと思います。ただ、今、文化芸術復興創造基金というのを芸文振の方でつくって、七百十一万円の寄附が集まっています。七百十一万円は心のこもった寄附ですからありがたいですけれども、これでどうやって文化団体を救うんだ、文化人を救うんだと言われれば、配ることもできない状況にあります。
今、文化関係の皆さんにもお話をして、とにかくこのコロナをしのいで何とか越えていこう、その暁には、やはり皆さん方も御協力して自分たちも協力して稼ぎ出す、そのかわり、政府としても、国としてもそれに対して一定のおつき合いをするような形でぜひ新しいスキームというのは検討してみたい、こう思っているところでございます。
○畑野委員 萩生田大臣から大事な御答弁をいただきました。将来が近い将来になるようにぜひ頑張っていただきたいと思います。
最後に、スポーツ活動継続支援補助金について伺います。
時間がないので、まとめて二問聞かせてください。
本年七月八日から募集が始まったこの制度ですが、交付状況はどうなっているかということと、それから、九月二十五日に新日本スポーツ連盟がスポーツ庁に要請に行かれまして、声を届けて、いろんな改善をされたと思います。月例マラソンで、密を避けて参加者が列をつくり、一人一人がバーコードリーダーにバーコードをかざしてスタートするぱらぱらスタートが交付対象外だったものが対象になったり、申請受け付け期間が十月三十一日から十一月三十日に一月延長されたり、ありました。
しかし、到達点はまだまだ少ないと思います。私が計算しても、交付は七・四%となっていると思います。これは事務費を引いてですね。
ですので、十一月三十日では、ウインタースポーツが入らないんですね、これから。それで、スキーの指導研修も行われますし、冬山のシーズンも始まるなど、補助金のニーズも出てくるので、予算を使い切れていないのであるから、事業期間と申請期間の延長をぜひしてほしいという声が出ていますが、いかがでしょうか。
○藤江政府参考人 お答え申し上げます。
まず、スポーツ活動支援継続補助金の今の実績、交付状況でございますけれども、十一月十九日現在で二千八百三十九件の申請を受け付けておりまして、このうち、五百七十三件について交付決定をしているところでございます。
この補助金につきましては、通常の活動だけではなくて、指導、大会のオンライン化ですとか、あるいはホームページの刷新など団体運営の高度化ですとか、あるいは、委員も先ほど御指摘いただきましたけれども、機材の購入といったものにも活用できることから、御指摘のウインタースポーツ関係団体を含めたさまざまなスポーツ関係者から申請をいただいているところでございます。
また、未申請の団体への働きかけに際して意見を聞く中では、補助金制度があることを知っているけれども今年度の支出についてはまだ少額であるですとか、あるいは、今後も特段の計画がないということで補助金を必要としていないなどの声も多いために、補助対象期間を延長することは現時点では予定していないところでございます。
申請期間につきましては、先ほど御指摘いただいたように、当初の期間を一カ月延長して十一月末までとしたところでございまして、いまだ申請を受け付けているところから、更に多くの団体等に申請をしていただけるよう、周知等に努めてまいりたいと思います。
なお、御指摘いただきましたように、交付の決定というところがまだまだ少ないという御指摘もいただいておりまして、先ほど申し上げたような状況でございますので、困って申請をしてきている団体への交付決定、支払いを一刻でも早くできるように、迅速な審査に努めてまいりたいというふうに考えております。
○畑野委員 時間が参りましたので、大臣に申し上げて終わります。
そもそも、二月二十六日の文化、スポーツの自粛要請から始まった大変な皆さんの御努力だと思いますので、ぜひ関係者の声に応えて、文化芸術、スポーツへの支援をしっかりと財政措置を含めてやっていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
ありがとうございました。