4月6日、衆院決算行政監視委員会で、陸上自衛隊の垂直離着陸機オスプレイの千葉・陸自木更津駐屯地への暫定配備計画は「根拠がない。撤回すべきだ」と強く批判しました。

  渡辺芳邦木更津市長が昨年12月、河野太郎防衛大臣と面会し配備計画への協力を表明した際、河野大臣は配備期間を「5年以内を目標とする」と回答したことについて「期間が過ぎれば配備撤回するのか」と追及しました。

  河野氏は「5年以内とは、市民から配備期間を区切るべきだとの意見を受けた市長の政治判断」などとし、期限内に撤退すると明言しませんでした。こうした態度に対して、「根拠も示せない。精神論では市民は納得しない。事実上の恒久配備ではないか」と批判しました。

【動画】

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【議事録】

○畑野分科員 日本共産党の畑野君枝です。  河野太郎防衛大臣に伺います。  まず、陸上自衛隊オスプレイ木更津暫定配備について伺います。  政府は、島嶼防衛等を目的として、オスプレイを十七機購入するということです。配備先として考えている佐賀空港では地元住民らの反対があるため、木更津駐屯地を暫定配備先として、二〇一九年五月二十四日に、政府が木更津市に対しその旨の要請を行いました。同年、二〇一九年十二月二十五日に渡辺木更津市長が河野防衛大臣と面会した際、市長が暫定配備期間はオスプレイの暫定配備の開始から五年以内としていただけるかと述べたことに対し、河野大臣は陸上自衛隊オスプレイの暫定配備期間は五年以内を目標とする旨の発言をしたと、木更津市のホームページにあります。  確認ですけれども、大臣、こうおっしゃったのは事実でしょうか。

○河野国務大臣 陸上自衛隊オスプレイの木更津駐屯地への暫定配備については、昨年十二月の木更津市長とのやりとりの中で、市長から、オスプレイの暫定配備期間について、暫定配備の開始から五年以内を暫定配備期間としていただきたいとの要請がありました。この市長からの要請に対し、私からは、市長からいただいた五年以内の陸自オスプレイの暫定配備期間を目標とさせていただきたいと回答したところでございます。

○畑野分科員 そうしますと、陸自オスプレイの暫定配備期間は五年以内を目標とすると河野大臣はおっしゃったわけですから、その期間が過ぎたら配備は撤退するということですか。

○河野国務大臣 暫定配備期間に係る市長からの御要請は、防衛省からの暫定配備期間について予断を持ってお示しすることは困難という説明についても御理解をされた上で、これまでの住民説明会などにおいて、その期間を区切るべきという地元の皆様からの御意見を踏まえた、市長としての御判断に基づくものであると認識しております。  防衛省としては、これを重く受けとめ、木更津駐屯地への配備があくまで暫定であることを明確にするため、市長から御要請のあった五年以内との目標を達成すべく、最大限努めることをお約束させていただきました。  今後、市長からの要請に応えるべく、陸自オスプレイの佐賀空港配備計画について、さまざまな機会を通じて誠心誠意対応し、調整を加速させることを通じ、市長から示された目標を達成できるよう努めたいと考えております。

○畑野分科員 大臣に伺いますが、なぜ五年となっているのか、その根拠はお示しいただけますか。

○河野国務大臣 これまで、木更津の住民説明会などにおいて、配備期間を区切るべきという地元の皆様からの御意見を踏まえた、木更津市長としての政治的な御判断から、五年以内という御要請があったと認識しております。

○畑野分科員 それで防衛大臣としてよろしいんですか。  ですけれども、目標ですよね。ですから、五年以内にできなかったらどうするのか。その場合は撤退するということになると思うんですが、いかがですか。

○河野国務大臣 防衛省としては、この誠実な履行に努めなければならないと理解をしているところでございます。最大限達成できるよう努めてまいります。

○畑野分科員 何の根拠も示されなかったわけですよね。  この間、木更津市長は、佐賀空港の沿革において、佐賀空港の建設期間が着工から開港まで五年とされていることを踏まえ、暫定配備期間については五年以内とすることが考えられるが、見解はいかがかと防衛省に質問をし、その回答として、昨年十月三十一日に北関東防衛局長が、施設整備については、今後の検討の中で決まっていくものであることから、現時点で確定して言えませんが、一定期間を見込んでいます、御指摘を踏まえ、期間の目安についても検討する、こういうやりとりがあるんです。  しかし、これはおかしい話で、佐賀空港というのは民間空港ですよ、いろいろありましたけれども五年かかったと。しかし、新たな陸自オスプレイの問題では、合意、ないんですね。これから何年かかるかわからないということじゃありませんか。  根拠はどういうふうにお考えなのか、もう一回重ねて伺います。

○河野国務大臣 陸自オスプレイを佐賀空港に配備できるようになるまでの暫定配備期間については、これまで御説明してきたとおり、駐屯地建設予定地の地権者との交渉が必要なことや、土地取得後の施設整備に要する工期が未確定であることなどから、現時点での正確な見積りが困難であることは現状においても同様です。  他方、昨年十二月、木更津市長から暫定配備期間については五年以内としていただきたいとの御要請をいただき、防衛省として五年以内の陸自オスプレイの暫定配備期間を目標とさせていただく旨の合意をいたしました。  今後、陸自オスプレイの佐賀空港配備計画について、さまざまな機会を通じて誠心誠意対応し、調整を加速させることを通じ、市長から示された目標を達成できるよう努めたいと考えております。

○畑野分科員 誠心誠意という精神論で言われても、地元は納得しないですよ。  きのう、四月五日、木更津市で輸送航空隊の隊旗授与式が行われましたけれども、その報道についても、陸自オスプレイを木更津に暫定配備した、本命佐賀は見通し立たず、こういう報道もされているわけですね。  ですから、根拠も示せない、誠心誠意という精神論でやってくる、これでは、木更津市民としても、市長と大臣の五年の期間の約束は守られないんじゃないか、事実上の恒久配備になるのではないかと危機感を持っているわけです。現に、騒音の問題あるいは低周波の問題、そして、潮干狩りやイベントの、飛行をやめてほしい問題等々を言っても、配慮する程度ですからね。これは何の解決にもならないんですよ。こんな配備計画はやめるべきだと私は言っておかなくてはなりません。  それで、二〇一九年の五月に防衛省が木更津市に説明した際に示した資料の中で、木更津に配備される陸自オスプレイの訓練内容、訓練場への飛行ルートは、CH47などの木更津駐屯地に現在配備している航空機と同様になると記述されておりますが、そうですか。

○河野国務大臣 まず、一般論として申し上げれば、陸自オスプレイが輸送機であること、また、木更津に暫定配備されることを踏まえれば、その教育訓練の内容や飛行ルートについては、従来から木更津駐屯地に配備しているCH47輸送ヘリなどと基本的にはおおむね同様のものとなることが想定されます。  他方、陸自オスプレイが暫定配備された場合の教育訓練の具体的な内容については、現時点で決まっておりません。  木更津駐屯地への暫定配備が決まったことも踏まえ、今後、検討を加速させ、早期に確定していきたいと考えております。

○畑野分科員 加速させていくという重大な答弁がありました。  資料の一枚目ですけれども、実際に木更津駐屯地に配備されている航空機が飛来し訓練を行った演習場や場所、昨年度一年分ということで、これは三十年度になっていますけれども、こういう事態が起きるということですよ。  委員長、お願いがあります。まだ最新のが出ていないので、資料を請求したいと思います。

○後藤主査 ただいまの資料要求については、政府において御提出いただくことは願えますか。

○岡政府参考人 御指摘の点につきましては、必要な作業をやった上で、資料の提出について検討させていただきたいと思います。

○畑野分科員 それで、防衛省の資料では習志野演習場も訓練地とされているんですが、そういうことですか。

○河野国務大臣 陸自オスプレイが暫定配備された場合の訓練の具体的な内容については現時点で決まっておらず、習志野演習場を使用するか否か、また、使用する場合にどのような教育訓練を実施していくかについても、現時点で決まっておりません。  木更津駐屯地への暫定配備が決まったことも踏まえ、今後、検討を加速させ、早期に確定していきたいと考えております。

○畑野分科員 重大な御答弁なんです。  資料の二枚目、これは防衛省の資料ですけれども、もうルートが書かれております。木更津駐屯地から習志野演習場、相馬原演習場、関山演習場、そして一方では富士地区演習場と、ルートが書かれております。  木更津駐屯地から習志野演習場へのコースの下には、京葉コンビナートや千葉市などの市街地があります。習志野演習場は、船橋市、習志野市、八千代市に隣接して、人口約百万人の人口密集地です。降下訓練など、場外降着事故が繰り返し起こって、ことしに入っても、一月十日に、パラシュート降下訓練中に、隣接する習志野市立習志野高校第二グラウンドに自衛隊員一人が過って降着する事故が既に起こっております、現場を見てまいりましたけれども。こんな危険な地域で、そもそもパラシュート降下訓練をやめてほしいというところで、オスプレイまで飛んでくる。  これに対して、習志野演習場のある船橋市議会でも、二〇二〇年三月二十五日に、「陸上自衛隊が運用する垂直離着陸輸送機「オスプレイ」が陸上自衛隊習志野駐屯地・演習場へ飛来することについて、地域住民への十分な説明を求める意見書」が決議されました。大臣のところへ届いていますでしょうか。御存じですか。

○河野国務大臣 届いております。

○畑野分科員 長い議会での議論があったと伺っております。こんな危険なオスプレイは日本のどこにも飛ばせてはならない、ましてや船橋市でもだめだ、そういう声なんですね。  私は、では説明すればいいのかという話じゃないと思うんです。その根底にあるのは、党派を超えて、こんな危険なことが木更津市でもあり、そして何の説明もなくこういうルートに書かれるということへの批判の声、心配の声だと思うんです。これはしっかりと受けとめていただきたいと思います。  確認なんですけれども、ことし三月三日に米海軍厚木基地で、米海軍CV22B、海兵隊MV22B、それぞれオスプレイですが、その定期整備、稼働中の修理の事前入札案内が行われたということが言われていますが、これは事実かどうか確認させてください。

○武田政府参考人 お答えいたします。  米海兵隊のオスプレイの定期機体整備につきましては、現在、木更津駐屯地において、富士重工業、現在のSUBARUが行ってございます。期限は二〇二〇年まででございまして、二〇二一年以降のオスプレイの定期機体整備を実施する企業につきましては、現在、米軍において今後選定する計画を持っておるということは聞いてございますが、現時点で具体的な企業の募集は行われていないものと承知をしております。

○畑野分科員 つかんでいる企業の名前、わかったら教えてください。

○武田政府参考人 お答えいたします。  防衛省といたしましては、具体的な企業名については承知をいたしておりません。  米軍が企業何社かと意見交換をしているということは承知しておりますが、具体的な企業名については承知しておらないところでございます。

○畑野分科員 委員長、その名前も今後調べていただきたいと思いますので、後でで結構ですけれども、そのことだけ求めておきたいと思います。

○後藤主査 ただいまの要求につきましては、主査から委員長に申し伝えておきます。

○畑野分科員 ベル・ボーイング、エリクソン、日飛というふうに伺っております。  つまり、何を言いたいかというと、木更津では、既に米軍オスプレイの整備拠点になっているんです。そして、米軍のオスプレイの飛来があるわけです。一方、横田基地に配備されている米空軍CV22オスプレイも飛来してくるわけです。六月にも、今度、木更津に陸上自衛隊オスプレイの暫定配備が開始されたらどうなるかということなんです。首都圏がオスプレイの一大訓練拠点になるということです。沖縄にも、首都圏にも、そして日本のどこにもオスプレイは要らない、米軍も自衛隊もオスプレイの配備はやめるべきだという声なんです。  私は、陸上自衛隊が買うオスプレイ一機百億円、維持費を含めると二百六十億円と伺っておりますけれども、金額の確認、そういうことでいいですか。

○鈴木政府参考人 恐縮でございます。ただいまちょっと資料を持ち合わせておりませんので、後ほど確認してからお答えを差し上げたいと思っています。

○畑野分科員 合計、十七機でいうと四千四百二十億円ですよ。莫大な金額です。しかも、兵器購入の分割払いの前倒しをやってきたわけです。今、コロナ対策で、本当に国民の命が心配されているときに、医療や社会保障に回すべきだと私は思います。  木更津への暫定配備、こういうやり方、これは、先ほど大臣まともに根拠を話されませんでしたけれども、木更津市民にとっても佐賀県民にとってもひどいことだと思いますよ。私は、このような危険な陸自のオスプレイの配備はやめるべきだ、撤回するべきだということを申し上げておきたいと思います。  次に伺いたいのは、昨年開催された武器見本市、DSEIジャパンについてです。  見本市の公式ガイドブックで、近年の日本国憲法の一部改正に伴い、軍備拡大、自衛隊の海外派遣、日本の防衛産業のより積極的な海外展開が可能なことになったこともありと記載されております。資料を見てください。近年の日本国憲法の一部改正に伴いと書いてあるんですよ。  大臣、どう思われますか。こんなことが起きているんですか。起きていないですよね。

○河野国務大臣 事実関係について申し上げれば、御指摘のガイドブックは、DSEIジャパンを開催した英国のクラリオン社ではなく、ガイドブックを作成する業者であるイギリスのイベントガイド社が作成した冊子であり、その冒頭にイベントガイド社が企画したクラリオン社のソアー国際開発部長に対するインタビュー記事が掲載されており、御指摘の記載は、そのインタビューにおけるソアー氏の発言の中にあるものです。  御指摘の記載については全く誤っており、イベントガイド社はソアー氏に対して、メッセージの聞き取りを誤ったことを心よりおわび申し上げますとのレターを出しているものと承知をしております。  防衛省としては、DSEIジャパンの主催者に対して、こうした記載は事実誤認であることを指摘しており、主催者からは、この事案はイベントガイド社によるものであり、御迷惑をおかけして申しわけないとおわびがあったところです。  また、事実誤認であることを公表すべきである旨防衛装備庁から申し入れたことを受け、DSEIジャパンのウエブサイトにおいてその旨を公表しております。  このようなガイドブックの件については、大変遺憾に考えております。

○畑野分科員 大臣がおっしゃっていただいたことに関して、資料の四枚目につけておきました。訂正のものなんですけれども、何て書いてあるか。「DSEIJapanで配布しました、ショーカタログに日本国憲法が開催されたという記載がありましたが、」と。これも間違えているんですよ。  こんないいかげんなものへの後援なんかやめるべきですよ。どうですか、大臣。

○河野国務大臣 このようなガイドブックの件については大変遺憾に考えております。  いずれにしても、防衛省としては、DSEIジャパンについて主催者からの後援を依頼する申請書を受けて、省内の規則に基づき、必要な検討、手続を経て、他の省と同様後援をしたものであり、そのことに問題があるとは考えておりません。

○畑野分科員 しかし、これだけ大問題になっているんですよ。日本国憲法についてもまともに認識していない。日本国憲法九条がある日本で、こんな武器見本市、やめるべきですよ。大臣、後援しないというふうに判断すべきじゃないですか。こんなひどいものを認めるんですか。

○河野国務大臣 このDSEIジャパンについては、また次に開催されるかどうか承知をしておりませんが、省内の手続に基づいてしっかりと審査をしてまいりたいと考えております。

○畑野分科員 日本でやるべきではないということを強く申し上げておきます。  一昨年、集中豪雨のときにも甚大な浸水被害が起きた蓼川下流域での浸水対策について伺います。  もう二十年前から地元から要望が出されている米軍厚木基地内の雨水調整整備にかかわって、この間、私も現況を見てまいりました。古塩綾瀬市長とも、お話を伺って、懇談してまいりました。  この間、住民の方からは、洪水時に河川の水量が満杯になり、住宅の水が河川に排水できず、家庭のお風呂などの排水管から逆流してしまう、大変困っているという声などを伺ってまいりました。昨年の台風十九号のときにも大勢の住民が避難されるような状況なので、ことしも大変心配だ、一刻も早く整備を完了してほしいということですが、調整池、配管工事などの整備の進捗状況、そして完成の見通しはどうなっているでしょうか。

○河野国務大臣 御指摘の厚木飛行場内における雨水排水のための施設整備については、蓼川流域における洪水被害への対策に関する地元要請を受け、二〇〇七年から事業を実施しております。  具体的には、二〇〇七年から流域の調査を行い、左岸と右岸にそれぞれ排水施設を整備することで米側と合意した上で、まずは左岸の工事について二〇一四年から実施をしております。左岸における施設整備については、調整池などの工事を本年三月に終了しており、残余の部分を含めた全ての整備を本年六月までに終了する予定です。また、右岸における施設整備については、調整池の工事に関する契約を本年二月に締結したところであり、残余の部分の工事については今後順次契約の上実施していく予定です。その上で、本事業については米側とも緊密に調整しつつ行っているところであります。  工事の終了時期の見通しについて現時点でお答えすることは困難でありますが、防衛省としては、引き続き早期の完成に向け最大限努力してまいります。

○畑野分科員 左岸の整備に十三年もかかっています。  綾瀬市洪水ハザードマップでは、蓼川下流、比留川、引地川の合流地点は数メートルの浸水想定区域とされています。一刻も早い対応を求めておきます。  横浜市根岸住宅地区の返還の見通しについて伺います。  今後どうなるのか、早急に明らかにしていただきたい。そして、基地の中に囲まれるようにして、日本人居住者の方がおられます。以前も質問しましたけれども、その生活環境の整備を丁寧に行っていただきたいと思っています。この二つについて伺います。  この現地に私行ってまいりました。今後の返還の見通しで一つ言われているのは、アスベストが使われているんですね、ですから、そういう対策をしっかり、安全対策をやってほしいと。それから、今、基地に入れるのは一カ所なんです。以前あいていたように、中村橋方面をあけてほしいという声も伺ってまいりました。  それから、もう一つ。日本人居住者の皆さんなんですが、この間の台風で木が倒れまして電線にかかっているという心配の声や、あるいは、途中で管が終わって汚水が垂れ流しされているという現場も見てまいりました。こういうことを含めて早急にやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○河野国務大臣 通常、米軍施設・区域が返還される場合は、返還後に原状回復作業を行った上で土地所有者に引渡しを行っております。  根岸住宅地区については、地元の要望を受け、土地所有者への早期引渡しと跡地利用を推進するため、返還前から原状回復作業が行われるよう日米間で共同使用を合意し、現在、作業に向けた手続に着手しているところであります。  具体的には、建物配置及び地形等を把握するための調査、PCB含有の可能性がある電気機器などの所在を確認するための調査、土壌汚染等蓋然性及び希少動植物の生息の有無を確認するための調査、これを行うための手続に着手しているところでありまして、まずはこの作業をおおむね三年程度で完了し、その後、地区の返還と土地所有者への引渡しを行い、早期の跡地利用を実現したいと考えているところでございます。  また、根岸住宅地区に囲まれた土地に居住されている日本人居住者の方の生活環境につきましては、ライフラインなどさまざまな御不便があることは承知をしております。このため、住民の方からの御要望を受け、防衛省としても米側や関係機関と生活環境改善のため必要な調査を行ってまいりました。これまでの間、上水道や電力施設等の改善が図られていると承知をしておりますが、そのほかの御要望につきまして、引き続き適切に対応してまいりたいと考えております。

○畑野分科員 戦後ずっと御苦労されてきた方たちですから、ぜひ丁寧に聞いていただきたいと思います。  最後に、防衛省に伺います。世界は新型コロナウイルスとの大変な闘いになっております。セオドア・ルーズベルトの感染者の問題も出ております。また、横須賀の原子力空母ロナルド・レーガンの乗組員二人が新型コロナウイルスに感染した、基地を閉鎖しているという報道もあります。  そこで伺いますけれども、多くの米軍人軍属とその家族が横須賀市では基地の外に住んでいる、地元住民との接点も非常に多い町ですので、ぜひ公衆衛生上も十分な情報を関係自治体や住民に知らせていただきたいと思いますが、いかがですか。

○有馬政府参考人 お答え申し上げます。  これまでも、新型コロナウイルス感染対策について、在日米軍と緊密に連携しているところでございます。  具体的に申し上げますと、公衆衛生上の観点から、日米合同委員会合意に基づき、米軍施設・区域の医療機関と地元の保健所との間で感染者の行動履歴の追跡等を含めて必要な情報共有を行い、感染拡大防止のために緊密に連携していくことを確認しているところでございます。また、在日米軍関係者が感染した事例についても米側から適切に情報共有を受けてきております。  新型コロナウイルス感染症対策につきましては、引き続き在日米軍と緊密に連携してまいりたいと考えております。

○畑野分科員 時間が参りましたので、一言だけ。  三月二十六日、二十七日、二十八日と、横須賀市には外務省から連絡があり、ホームページでも公表しているんです。それ以降は何の連絡もないということなんです。多分、保健所などと連絡をしているのかもしれないんですけれども、一切公表されないということなので、私はやはり市民の不安に応えてちゃんとやっていくべきだと思います。  この間、本当にぴたりと、米国防総省から言われた途端に出ないということです。やはり、これは何でかというと、軍隊だからですよ。市民は知りたい、しかし、軍隊のは知らせない。私は、こういう原子力空母が、ロナルド・レーガンが横須賀に置かれている、大問題だと思いますよ。  私は、こういう配備はやめるべきだ、そして、今、世界が人の命を新型コロナからどうやって守るかと真剣になっているときに、アメリカ追従のやり方ではない道に日本も踏み出すべきだ、軍事増強ではなく、本当に国民の命、暮らしを守る方向に切りかえるべきだということを申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。