2017年4月6日(木)
日本共産党の畑野君枝議員は5日の衆院文部科学委員会で、文科省の組織的な天下りあっせんについての同省調査の最終報告は不十分だとして、徹底した全容解明を求めました。
畑野氏は、最終報告では、職員OBによる天下り仲介の構造ができた過程が未解明だと指摘。現役職員によるあっせんを禁止した2007年の法改定当時の関係者に認識をただしました。
参考人の常盤豊・元人事課長は、特定の人物からの指示を否定。仲介役を務めていた人事課OBの嶋貫和男氏も、「具体的に要請を受けたわけではない」と否定しました。
松野博一文科相は「(最終報告で)相当程度解明されている」と答弁。畑野氏は「構造の解明は不十分だ」と、さらなる参考人招致を求めました。
畑野氏は、自己申告で証拠が必要だった当初の調査方法にも疑問を呈し、天下りを調査した再就職等監視委員会に対する文科省の隠ぺい工作の真相解明も訴えました。
また、07年当時の人事課が「改正法の範囲内でどのように対応するのかが大きな課題」と認識していたとの最終報告の指摘に触れ、「どう再就職させるかに専ら頭がある。この認識では、いくら法律が変わっても、天下り推進の体質は変わらない」と批判しました。
松野文科相は、今回の件を「猛省している」と言いつつ、「法規制された現職が関わったことが問題だ」と述べ、関係の深い職場への再就職自体は否定しませんでした。(「しんぶん赤旗」提供)