2017年4月2日(日)

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(写真)質問する畑野君枝議員=3月22日、衆院文科委

 日本共産党の畑野君枝議員は3月22日の衆院文部科学委員会で、給付型奨学金の対象人数の拡大や学費値下げを求めました。

 畑野氏は給付型奨学金の対象者が非課税世帯(高校生1学年15・9万人)のうちわずか2万人とされている根拠を質問。文科省の常盤豊高等教育局長は「非課税世帯の無利子奨学金2・5万人よりも高い学力・資質基準を課すこととし2万人を対象とした」と答弁しました。

 松野博一文科相は「非課税世帯の無利子奨学金は来年度から成績基準を撤廃し、2万人増員する」と答弁。これまでの2・5万人と合わせて4・5万人になり、給付型奨学金の対象を2万人とする根拠が崩れました。

 畑野氏は「非課税世帯の高校生の進学率は6・1万人で3割。全体の進学率7割と比較しても低い」と指摘。「希望するすべての学生に給付できるように広げるべきだ」と求めました。

 また、神奈川県の学生の「バイトをしないとやっていけない。有利子奨学金に頼らざるを得ないが、奨学金なのに利子を取るのはおかしい」との声を紹介し、奨学金の有利子から無利子への流れを加速させ、国立大学の運営費交付金と私学助成の拡充、公立大学への支援で学費を引き下げるよう迫りました。

 松野文科相は「有利子から無利子への流れを加速すべく、給付型奨学金を含む改善策を実施し、学生の教育費の負担軽減へ財源を確保する」「授業料の引き下げは、総合的な検討が必要」と答えました。(「しんぶん赤旗」提供)