2017年2月18日
各大学の院生らでつくる全国大学院生協議会(全院協)は17日、学費値下げや奨学金の拡充などを求めて各政党に要請しました。院生の深刻な経済実態を伝え、「安心して研究できるように、研究環境の改善を」と訴えました。
全院協は、2004年から大学院生にアンケート調査を実施。文科省、財務省、政党などに対して要請行動を行っています。今回は63国公私立大学から574人が回答を寄せました。
アンケートでは、およそ8割の院生が週10時間以上のアルバイトをしており、そのうち9割が、生活費や研究費のためと回答。3割の院生が将来不安から、奨学金の利用を控えていると答えています。
同協議会の土肥有理議長は、多くの院生が生活費や学費、奨学金の返済に追われ、研究時間が確保できなくなっていると指摘しました。
参加した院生は、「非常勤教師をしている。週5コマで年収は100万円ほど。将来が不安だ」「優秀な人が、生活が立ち行かなくなって辞めていく」「研究室の話題が就職や奨学金の話ばかり」などの実情を語りました。
日本共産党は、池内さおり、畑野君枝、宮本徹の各衆院議員が応対。宮本議員は「みなさんの運動によって、給付型奨学金の議論が始まりました。財源はまだ決まっていません。これからの運動が重要です。ともに頑張りましょう」と激励しました。
要請は、自民党以外のすべての政党が受けました。
(「しんぶん赤旗」提供)