2017年2月15日
レッド・パージ被害者が10日、内閣府を訪れ要請行動を行いました。担当者に要請書を手渡し、「多くの被害者が亡くなっている。生きているうちに解決を」と訴えました。要請を受けた内閣官房・内閣総務官室の担当者は、「官邸に届け、伝えます」と語りました。
レッド・パージは、1949年から51年、政府と財界がGHQ(連合国軍総司令部)の示唆で、日本共産党員や労働組合活動家を暴力的に職場から追い出した人権侵害事件です。被害者は4万人ともいわれています。
要請書は、政府がすべての被害者に対して救済するように求めた日本弁護士連合会(日弁連)をはじめ、福岡など11弁護士会の勧告の早期実施を求めています。
レッド・パージ全国連絡センターの鈴木章治事務局長は、「この問題は、当事者だけの問題ではないんです」と強調。福岡のレッド・パージ被害者で、15年前に亡くなった藤江忠太郎さんの家族が要請書をつくり、「他の家族を含む多くの犠牲者の名誉回復の実現を」と求めました。
レッド・パージ被害者が思いを訴えました。長野県から参加した遠山茂治さん(88)がパージされたのは22歳のときです。「当時私は、学生運動もしていなかったし、政治団体にも入っていなかった。ただ労働組合に入っただけで追放された」とのべました。
埼玉県の権田圭助さん(87)、兵庫県の大橋豊さん(87)は、ともに1950年8月26日にそれぞれの職場を追われました。「名誉回復のため、67年間たたかっている。亡くなった仲間の分も頑張る」と語りました。
日本共産党の畑野君枝、本村伸子両衆院議員、仁比聡平参院議員が同席しました。
( 「しんぶん赤旗」提供)