2016年12月15日(木)
日本共産党の畑野君枝議員は9日の衆院法務委員会で、神奈川県横須賀市で起きた米空母キティホークの乗組員による女性暴行殺害事件の損害賠償金約6500万円と年5%の遅延損害金がいまだに遺族に支払われていない問題を取り上げ、米国と日本政府が完全な救済を行うことを求めました。
1996年のSACO(沖縄に関する特別行動委員会)最終合意では、米兵等が損害を与えた被害者に米国政府が支払う慰謝料が「裁判所の確定判決の額」に満たない場合、その差額を日本政府が支払う努力をすることになっています。
畑野氏は、民法改正案の法定金利が年5%から年3%変動制に変更されることに関し、遅延損害金について法務省に質問。小川新二民事局長は「裁判所の確定判決の額」に遅延損害金が含まれていると答弁しました。
防衛省の深山延暁地方協力局長は「SACO合意に遅延損害金が含まれないとは書いていない」と認めましたが、同省の小林鷹之政務官は「遅延損害金は支払いの対象としていない」と述べました。畑野氏は「それでは法理が通らない。防衛省には検討を求めたい」と反論しました。
当日は被害者遺族(68)も傍聴。畑野氏が米兵による凄惨な暴行経緯を説明したのに対し、金田勝年法相は「あってはならない事件だ」と述べました。
「しんぶん赤旗」提供
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