(写真)反対討論に立つ畑野君枝議員=18日、衆院文科委 「しんぶん赤旗」提供
2016年11月19日(土)
不登校の子どもたちへの対応と夜間中学の設置促進を柱とする教育機会確保法案が18日の衆院文部科学委員会で自民、民進、公明、維新などの賛成多数で可決されました。日本共産党、社民党は反対しました。
反対討論で日本共産党の畑野君枝議員は、夜間中学は8都府県に31校あるだけで、法案によって各県ごとに協議会を設けることは「夜間中学の開設の拡大につながり、賛同します」と表明しました。
不登校への対応については、「過度に競争的で管理的な学校社会から自分の心と命を守るための緊急避難・自己防衛」であり、「子どもの命の確保、安全安心を第一に、居場所や人間関係の確保が求められる」と述べました。
法案は「教育機会の確保」を掲げて、学校復帰を前提にしていると指摘。すでに「不登校ゼロ」などの数値目標が導入され、子どもと親を追い詰めているとして、「性急に『教育機会の確保』を迫ることは、子どもの成長・発達を傷つけ、子どもと親を今以上に追い詰める危険性がある」と述べました。
さらに畑野氏は、国連からも高度に競争的な学校環境が不登校を助長していると指摘されているにもかかわらず、不登校の原因を主に子どもの心理に起因するものと定義し、学校の在り方を不問にしていると批判しました。