衆院国交委
日本共産党の畑野君枝議員は16日の衆院国土交通委員会で、リニア新幹線建設のための用地買収が進んでいないことを明らかにするとともに、住民生活と環境を破壊するリニア計画を批判しました。
畑野氏の質問で、立ち退きなどの対象地権者が神奈川県で約1500人、山梨県で約1300人に上る一方、補償契約を結んだ地権者はまだ少ないことが明らかになりました。
畑野氏は、リニア車両基地の予定地にされている相模原市緑区鳥屋(とや)地区の地域振興協議会が車両基地建設に反対していることを指摘。山間を360万立法メートル埋め立てる計画で、全50戸弱の同地区谷戸集落の一部が集団移転させられる可能性があり、住民はコミュニティーが壊される不安を抱いています。畑野氏は、住民の声を聞けと主張。石井啓一国交相は「地域の理解と協力を得て進めていくことが重要だ」と繰り返すだけでした。
畑野氏は「強引な用地買収は許されない」と警告。用地買収の際、地権者が自宅に交渉に来た事業者に退去を求めても応じてもらえず、それに困惑して結んでしまった契約は消費者契約法上、「取り消し可能」(消費者庁)なことが確認されました。
( しんぶん赤旗2016年11月17日(木) 4面に掲載)