畑野議員調査に住民訴え

リニア建設予定地で住民から説明を聞く畑野氏(右から2人目)ら=6日、相模原市

リニア建設予定地で住民から説明を聞く畑野氏(右から2人目)ら=6日、相模原市

 日本共産党の畑野君枝衆院議員は6日、相模原市緑区のリニア中央新幹線建設予定地を視察しました。
現地の住民からは工事車両の通行や自然破壊などをめぐり不安の声が聞かれました。
日本共産党の田所健太郎市議と「リニア新幹線を考える相模原連絡会」のメンバーが同行しました。
 道志(どうし)地域では、リニアの橋梁(きょうりょう)とトンネルの建設計画がJR東海から示されています。
工事のため、市道を大量の工事車両が通ることになりますが、道路は軽自動車がすれ違う程度の幅しかありません。歩道も無い生活道路で、ダンプカーなどの大型車両が行き交ことは困難です。
 地元の自治会で運動するリニア対策委員長の畑行雄さんは、「JR東海に、市道の通行は容認できないと指摘したが、JR側からは現在連絡が途絶えている」と話しました。

 鳥屋(とや)地域では、リニアの車両基地が予定されています。山を削り、谷を埋め、最大幅350メートル、長さ2キロ、面積50ヘクタール(東京ドーム10個分)にもなる大規模な計画です。
 農家の栗原晟さんは、起伏のないコンクリートの基地ができれば「自然の生態系は激変する。小学校のすぐ隣に1億2千万キロワットの電力を使う施設ができ、子どもたちのことが心配」と話しました。
 予定地の真ん中に住む農家の小島久男さんは「自宅前の茶畑などがある芝生広場は、地元の小学生が体験学習をするなど、子どもたちから親しまれている」と話し、貴重な自然環境が奪われることに懸念を示しました。
 畑野氏は「このすばらしい自然を残し、市民生活を守るためにもリニア建設は中止すべきです」と語りました。

(しんぶん赤旗2016年11月10日(木)13面首都圏のページに掲載)