党国会議員団が実情聞く
性暴力被害者の体と心のケアを行う「ワンストップ支援センター」の設置が広がるなか、日本共産党国会議員団は9日、NPO法人「千葉性暴力被害支援センター ちさと」(千葉市)を視察しました。支援スタッフらは法整備や公的な財政支援などの必要性を訴えました。
「ちさと」は2014年4月に国立病院機構千葉医療センター内に開設。24時間体制の緊急医療やカウンセリング、電話相談などを行っています。理事長の大川玲子・産婦人科医は、開設当初は警察を介した被害者がほとんどだったが、ホームページもつくり知られてきたのか、今年は半数以上が警察を介さず訪れていることを紹介。若者や高校生が多いと話しました。一方、運営費は寄付や千葉市の補助のみで「とにかく予算がない。支援員への時給もわずかしか払えない」と話しました。
支援センターは現在、一部の民間団体や病院の独自のとりくみで27カ所設置されていますが、法的根拠はありません。野党は今年5月、各都道府県に1カ所の支援センターを設置することなどを盛り込んだ性暴力被害者支援法案を共同で提出し、継続審議となっています。視察には、梅村さえこ、斉藤和子、畑野君枝の各衆院議員が参加しました。
( 2016年9月10日付け 「しんぶん赤旗」14面に掲載 )