岐阜・外国人実習生 労組、国に是正要請
畑野・清水・本村衆院議員が同席
外国人技能実習制度のもとで違法な低賃金や人権侵害が横行している問題で、全労連東海北陸ブロック、岐阜県労働組合総連合は23日、法務、経済産業、厚生労働の各省に対して、必要な対策を講じるよう要請をしました。日本共産党の畑野君枝、清水忠史、本村伸子の各衆院議員が同席しました。
要請では、同ブロックの榑松(くれまつ)佐一議長(愛知県労働組合総連合議長)、岐阜県労連の平野竜也事務局長が、外国人実習生を違法に働かせる岐阜県の縫製業者の実態を告発しました。
岐阜県内のある縫製業者は、ベトナム人実習生を月6万円、残業代は1時間400円という低賃金で働かせていました。土曜日は無給、日曜日は朝から「残業」で、残業時間は月150時間にも及んでいました。
榑松議長は「300円、400円という残業代は、この業者にとどまらない」と指摘。岐阜労働局の発表では、実習生を受け入れる縫製業の50%で最低賃金違反、55・3%で残業割増の違反があったとして、実習生の受け入れ停止を含めた必要な対策を取るよう求めました。
平野事務局長は、エアコンもない狭い部屋に外国人実習生が押し込められるなど、劣悪な住環境に置かれていることを指摘。適切な住環境への改善を指導するよう求めました。
同席した日本共産党の清水議員は、縫製業界の工賃調査も含めて実施し、適切な指導をするよう要請。各省の担当者は、「(外国人技能実習制度のもとで)悪質な事例が出ているのは遺憾なところ。適切に対処し、より実効性のある措置がとれないか検討していく」と述べました。
(「しんぶん赤旗」2016年8月24日(水)付け4面掲載)