川崎市中原区で5日、在日コリアンの人たちなどに向けたヘイトスピーチ(差別扇動行為)のデモが行われようとしましたが、市民数百人の抗議の声を受け、中止になりました。
デモ参加者の十数人は、午前11時ごろ集まり、日の丸や「暴れるな!朝鮮人」との横断幕、「基地外朝鮮人」などのプラカードを掲げましたが「帰れ」コールの抗議で進めず。同40分ごろ、警察が「デモは中止になりました」と伝えました。
在日3世の崔江以子(チェ・カンイヂャ)さんは、夫と息子とともに、デモ参加者に「共に生きよう」とのプラカードを掲げました。
崔さんは、デモ中止後、「1月31日(前回のデモ)の絶望が、今日、希望で上書きされました」と報告。デモ主催者に連絡先を記した手紙を手渡したと述べ「対話でもって理解と和解の地平に立って、ヘイトスピーチをやめていただきたい」と呼びかけました。
抗議に来た、在日3世の裵平舜(ペェ・ピョンスン)さん(41)は「ヘイトは表現の自由ではありません。県警はなぜデモを許可したのか。誰を守りたいのかわかりません」と憤りを語りました。
日本共産党の、畑野君枝衆院議員、椎葉かずゆき参院比例予定候補、あさか由香参院神奈川選挙区予定候補、県議団、市議団と、民進党の有田芳生参院議員、社民党の福島みずほ参院議員らが抗議に駆けつけました。
しんぶん赤旗 2016年6月6日(月)