日本共産党の畑野君枝議員は18日の衆院文部科学委員会で、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの招致疑惑を追及しました。JOC(日本オリンピック委員会)の竹田恒和会長は、自身が理事長を務めた東京五輪招致委員会がシンガポールのコンサルティング会社に約2億2千万円を送金したことを認めたうえで、「正式な業務契約に基づくコンサルタント料金だ」と主張しています。
オリンピックをカネで招致したのではないかとの疑惑について、畑野氏は「これではオリンピック開催を国民が支持することなどできない」と批判。「招致にあたってどのようなコンサルタント会社といくら契約したのか、すべて明らかにすべきだ」と政府にただしました。
これに対し馳浩文科相は「10社程度と契約していたと聞いている。(疑惑調査対象以外の)コンサルティング業務について、純粋な民間の活動なので契約額などの調査を求める考えはない」と述べるにとどまりました。
畑野氏は、これまで政府と国会議員が招致に深くかかわってきたと指摘。招致活動として、何カ国・何日海外に渡航し、どこから経費が支出されたのかと追及しました。馳氏は「12カ国、58日間訪問した。バーなどで話した。自民党の経費で行った」と述べました。
畑野氏は、招致の最終プレゼンテーションには安倍総理自ら招致を訴えてきたことを指摘し、東京都とJOCの対応ですますのではなく、政府としても責任をもって明らかにすべきだと強調しました。
2016年5月20日(金)しんぶん赤旗