学生、若者をめぐる就職活動や雇用の実態を告発し、就職保障と働くルールを確立しようと4日、学生や労働組合の代表らが、東京都内で厚生労働省や文部科学省などの関係省庁、経営者団体などに要請しました。主催は「高校・大学、青年の雇用と働くルールを求める連絡会」(就職連絡会)です。
要請に先だって開かれた決起集会では、全国各地から参加した教員や大学生らが就職活動や奨学金、アルバイトなど、現場の実態を告発しました。
高校生の就職状況について、佐賀県から参加した高校教諭の男性が発言しました。学校では進路指導を担当しています。「県内では就職率は上がっている。しかし手取りが10万円以下など、数字では見えない部分に困難がある。地元に残りたいと話す生徒は多いが、都市部への流出が目立つ」と述べました。
神奈川県内の大学2年生の女性は、奨学金を毎月6万円借りています。生活費を稼ぐために始めたアルバイトが最低賃金以下でした。「とにかく今の生活が大変です。奨学金返済のビジョンは見えていない」と語ります。
全日本学生自治会総連合(全学連)の内田学書記長は、就職活動のピークが試験の時期と重なり、単位を落とす人もいたといいます。「今の現状であきらめるのではなく、若者が希望を持てる社会に変えていきたい」と話しました。
日本共産党の畑野君枝、斉藤和子、真島省三、本村伸子の各衆院議員が参加し、あいさつしました。
(「しんぶん赤旗」2015年12月5日(土)付け 5面国民運動欄に掲載)