共産党要請にスポーツ庁表明
日本共産党の畑野君枝衆院議員はこのほど、解体された国立競技場から撤去された13の壁画作品を新国立競技場に保存するよう、スポーツ庁と事業主体である日本スポーツ振興センター(JSC)に要請し、作品は新国立劇場とその敷地内に保存する方針が明かされました。
壁画の作者の1人である大沢昌助氏の孫で、作品の保存運動に取り組んでいる大沢昌史さんと、同氏から要請を受けた日本共産党の井口まみ川崎市議が同席しました。
壁画は東京五輪開催(1964年)にともない当時の日本を代表した芸術家が描いたもので、畑野議員は保存のあり方について衆議院文教科学委員会(5月20日)で質問していました。
文科省は「すべての記念作品が国立劇場の敷地内に保存されることが望ましい」と答えたものの、新国立劇場の建設計画が白紙撤回(7月17日)されたもとで、保存が懸念されていました。
要請に対してスポーツ庁政策課とJSCの担当者が、作品を保存する方針が決められた経緯を説明。
「必ず展示されるのか」との大沢さんの質問に、JSCの担当者は展示スペースや技術、費用の問題から事業者の提案を見ないと確定的には言えないと述べつつ「できるだけ努力する」と答えました。
畑野氏は「業者が決定したときや基本設計ができたときなど、折に触れて経過を報告してほしい」と求めました。
( 「しんぶん赤旗」2015年11月12日(木曜)13面首都圏のページに掲載 )