畑野氏「法務省の説明 非常識」

(写真)質問する畑野君枝議員=5日、衆院法務委

(写真)質問する畑野君枝議員=5日、衆院法務委

 日本共産党の畑野君枝議員は5日の衆院法務委員会で、刑事訴訟法等改定案に盛り込まれた盗聴法の大改悪は通信の秘密、プライバシーの権利を侵害する憲法違反であり、政府の恣意(しい)的な合憲性の説明は成り立たないと批判しました。

 畑野氏は、法務省が「必要最小限度の制約が許されるのは憲法解釈の常識」と説明していることについて、多くの異論がある中で「非常識だ」と指摘。上川陽子法相が対象犯罪の拡大について「情勢の変化」を理由にしていることに対して、「容易に対象犯罪が拡大される恐れがある」と批判しました。上川法相は「憲法が規定する通信の秘密を侵してはならない」としか答えられませんでした。

 法案の「傍受禁止規定」は弁護士などの職業に適用されますが、運用は捜査官にまかされています。法務省の林真琴刑事局長は、国会議員には「傍受禁止規定」は及ばないと認めました。

 畑野氏は、憲法が刑事手続きについて10カ条にもわたり人権保障をしているのは戦前の特高警察や暗黒裁判への反省によるものであり、「刑事手続きにおいて人権が侵害される危険性が高いからだ」とし、憲法違反の法案の撤回を求めました。

( 「しんぶん赤旗」2015年8月9日付け )

(写真)反対する畑野君枝議員(右から2人目)と清水ただし議員=5日、衆院法務委

(写真)反対する畑野君枝議員(右から2人目)と清水ただし議員=5日、衆院法務委