無戸籍者の解消を/超党派の議員連盟 法相に申し入れ
仁比、畑野 両議員が出席
無戸籍問題を考える議員連盟(会長=自民・野田聖子衆院議員)は23日、上川陽子法相を訪ね、無戸籍者の不利益の解消と救済に向けた取り組みの強化を申し入れました。日本共産党から仁比聡平参院議員(同議連副会長)、畑野君枝衆院議員(同幹事)が出席しました。
出生時の諸事情により戸籍を得られなかった無戸籍者は、法務省の調査で626人が確認されています。戸籍がないため住民票がなく、参政権も行使できず、契約行為も、就職も困難な状況に追い込まれています。
申し入れは、法務省に設置された対応部署である「無戸籍者ゼロタスクフォース」について、「各省の横断的な組織にする必要がある」としたうえで、経験ある専門家なども加えることを提起。無戸籍者に対する情報提供や広報・啓発活動を地方自治体の窓口やコンビニなどでも強めることを求めました。
仁比氏は「実際にはもっと多くの無戸籍者がいる。各省横断的でワンストップ(1カ所で事が足りる)の体制をつくってほしい」「民法の嫡出(ちゃくしゅつ)推定や再婚禁止期間の改正を急ぐべきだ」と要望。畑野氏は「解消に向けた手続きの仕方が分からない人も多い。広報活動を強めることは大事」と強調しました。
上川法相は「個人の尊厳にかかわる問題であり、無戸籍者一人ひとりに寄り添い取り組んでいきたい」と述べました。
(「しんぶん赤旗」2015年7月24日付け)