日本共産党の畑野君枝議員は20日の衆院文部科学委員会で、夜間中学のニーズに応えて設置を広げるよう求めました。
公立中学校の夜間学級いわゆる「夜間中学」の実態調査が初めて文科省によって実施され、今月、結果が公表されました。夜間中学は現在8都府県31校にとどまっています。
調査結果について小松親次郎初等中等教育局長は「相当数の道県から設置を求める要望が多かった。不登校等により義務教育を十分に受けられなかった人も含め、一定のニーズの存在が明らかになった」と答えました。
昨年、政府が全都道府県に設置する方針を決定したことについて畑野氏は、39道県に開設されたとしても県に1校では十分ではないと指摘。「夜間中学が設置されている自治体の要望も聞き、対象者の受け入れの改善を図ることが必要だ」と要望しました。
下村博文文科相は「県も含めた自治体間の役割分担をふまえて、(就学希望者が)できるだけ近くの夜間中学に通えるよう環境整備に努めたい」と答弁しました。
畑野氏はさらに、遠距離通学の生徒の通学費負担、修学旅行費用の問題にふれ、就学援助の改善、就学援助に類する経済的支援が必要だと主張。小松局長は「どういう対応ができるか検討したい」と述べました。
( 「しんぶん赤旗」2015年5月22日付け )