衆院法務委 畑野氏、法相に迫る
畑野君枝議員は20日の衆院法務委員会で、夫婦同氏規定など民法にある差別規定について、最高裁判断を待つまでもなく政府として早急に差別をなくすための民法改正案を国会に提出するよう求めました。
夫婦同氏規定と女性のみにある再婚禁止期間の規定は憲法違反として国に損害賠償を求めた2件の裁判が最高裁大法廷で審理されています。上川陽子法相が最高裁の判断を注視したいと答えたのに対し、畑野氏は、国連の女性差別撤廃条約批准(1985年)後の国の方針を具体的にあげ、「夫婦同氏など民法の差別規定を見直すというのが大前提」だと述べました。
畑野氏は、2月に国連の女性差別撤廃委員会の委員長に、日本の林陽子委員(弁護士)が選出されたことにふれ、「国連から民法にかかわる差別撤廃の改善勧告を受けている状況を変えるべきだ」と指摘しました。
「世界で夫婦同氏を法律で義務付けている国が日本以外にあるか」との畑野氏の質問に、深山卓也民事局長は夫婦が同一の姓を名乗ることを「義務付けているのは日本しかない」とのべました。
畑野氏は、結婚するカップルのいずれかが自らの氏名保持権を放棄するか、それともそれぞれの氏を保持して婚姻届を出さないかの「二者択一」を迫られる現実を訴えました。上川法相は「現行制度では二者択一だ」とのべ「選択的夫婦別姓制度で、婚姻後も従来の姓を使用するという新たな選択肢ができる」と答えました。
( しんぶん赤旗 2015年 3月21日付 )