【ご報告】社会保障削減ストップ!
衆参議員団で緊急要請=2014年12月25日、財務省
来年度予算案の編成のなかで、介護報酬の削減が急浮上し、介護報酬削減の動きに対して、介護事業者、労働者をはじめ幅広い方々から危惧と反対の声が沸き起こりました。
昨年末の総選挙後すぐ、12月25日の臨時国会中に財務大臣宛に国会議員団で介護報酬削減を中止せよと、要請を行いました。
“選挙が終われば、さっそく社会保障の削減――これが安倍内閣のやり方か”という批判も当然です。
介護事業所の3割は赤字経営であり、しかもこの間、消費税増税とアベノミクスによる資材・水光熱費等物価上昇が経営を直撃しています。
本来なら、介護報酬の引き上げが検討されてしかるべきであるのに、逆に、報酬削減が強行されるなら、介護事業所・施設の経営に大打撃を与え、
地域の介護力の低下や介護難民の増大など、深刻な事態を招くことになります。
介護報酬削減は、平均月収が全産業平均の3分の2という水準という介護現場の労働条件をいっそう悪化させます。
政府からは、人材確保に向けて介護職の処遇改善部分だけ増額するという案も出されていましたが、たとえ処遇改善に係る部分を少しばかり加算したところで、
報酬全体を引き下げてしまえば、労働条件の悪化と介護現場での深刻な人手不足を加速させることは必至です。
そして、介護報酬削減による介護事業所・施設の経営と介護現場の労働条件の悪化は、利用者への介護サービスの内容の切り下げ、劣悪化に直結。
国民・利用者にとっても、社会保障の重大な後退をもたらすものです。
特養待機者が52万人を超え、現役世代の介護離職が毎年10万人にのぼるなど、「介護の危機」が深刻になっているときに、
介護報酬の大幅削減を強行することは、政府としての役割を自ら放棄するもの。
いまやるべきは、介護関係者はもとより、地方自治体からも強く要求されている、介護保険の国庫負担割合引き上げを行って、
低所得者の利用料減免をはじめ利用者負担を抑制することです。
これからも介護現場からの切実な声に耳を傾け、地方自治体で、介護保険料・利用料の減免、特養ホームなどの介護・福祉の基盤整備、介護報酬、障害福祉報酬を引き上げ、介護・福祉労働者の労働条件の抜本的改善をすすめようと奮闘する、日本共産党議員団と協力して
リアルな実態をつきつけて、政府の社会保障削減にストップをかけるため頑張ります!