神奈川県内で働く102人の原告が、国を相手に最低賃金を時給1000円以上に引き上げるよう求める「最賃裁判」が21日、横浜地裁で開かれました。
時給1100円の法律事務所での仕事と時給900円の焼肉屋でのアルバイトを掛け持ちしている林美乃里さんが意見陳述しました。
林さんは、収入が不安定で少ないうえに奨学金の返済も有り、国民年金保険料が払えていないと説明。お金がない為友人の結婚式への出席を断り、モヤシや麺類などのまとめ買いや約半年かけて3㎏の米を少しずつ食べるなどして食費を浮かせている生活実態を訴えました。「私のような生活をしている若者は、たくさんいます。自立して人並みの健康で文化的な生活が出来るように、最低賃金の引き上げを実現して、若者の賃金が底上げされる事を願っています」と述べました。
裁判後、原告団や傍聴者らは裁判所周辺をデモ行進しました。
原告弁護団長の古賀坂徹弁護士は、賃金の大幅引き上げは待ったなしの課題である一方、政治が動けば解決できる問題だと強調。「裁判をきっかけに、多くの人にこの問題を訴えよう」と呼びかけました。
日本共産党の、はたの君枝参院選挙区予定者が裁判前の宣伝行動に参加しました。