神奈川県議会定例会で、黒岩知事は18日、自治体発注の公共事業や業務委託に関わる労働者の賃金水準を確保する公契約条例について、年度内に方向性を見定めていきたいとの考えを示しました。

知事は、今年度、公契約条例研究会を設置し、条例が制定された川崎市、千葉県野田市に調査を実施していると説明。「事業者や労働団体などの意見を伺いながら、調査結果をもとに県として方向性を見定めていきたい」と述べました。

公契約条例の制定は、県建設労連が十数年来、求めてきたもの。県は当初、「(契約関係に)何らかの義務を課すことは考えておりません」(日本共産党県議団の02年度予算要望への回答)という姿勢でしたが、党県議の10年度の予算要望では、国の動向などを「注視してまいります」と変わってきました。

県建設労連の紺野広巳書記次長は「公契約条例が制定できるよう運動をさらに強めていきたい」と話しています。