建設現場でアスベスト被害を受けた建設労働者と被害者の遺族が国と建材メーカーに損害賠償を求めている裁判で、「建設アスベスト訴訟全国連絡会」は15日、第2回会議を横浜市で開き、80人が参加しました。

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建設アスベスト訴訟は1高裁、5地裁でたたかわれています。会議は5月に原告の請求を棄却した横浜地裁の不当性を明らかにし、9月26日に判決が出される東京地裁での勝利に向け、裁判所に公正な判決を要請する署名の取り組みを強めることなどを確認しました。

主催者を代表して、巻田幸正首都圏統一本部長(東京土建中央執行委員長)は「法廷外の運動を強めて、東京地裁で絶対に勝つということで頑張っていきたい」とあいさつしました。

宮島和男統一原告団長は全原告から東京地裁の裁判官に思いを伝える「裁判官への手紙」運動を行っていることを紹介し、「署名も最後の力を絞って集めていきます」と訴えました。

統一弁護団幹事長の山下登司夫弁護士は、横浜地裁判決は国の責任を認めた筑豊じん肺訴訟最高裁判決の判断枠組みを完全に無視したものだと批判。東京地裁で原告側が原告の被害などを立証し、被害と加害の構造を真正面に据えて主張してきたと強調しました。北海道、京都、大阪、九州の各訴訟団が裁判の状況を報告しました。