神奈川建設労連は2日、横浜市内で、建設現場でのアスベスト曝露で被害を受けた建設労働者とその遺族が、国と建材メーカーに損害賠償を求めている首都圏建設アスベスト訴訟の、横浜地裁判決に関する報告会を開きました。
横浜地裁は5月、国と建材メーカーの責任を否定する不当判決を出し、原告91人は6月、東京高裁に控訴しています。
9月26日には、東京、埼玉、千葉の建設労働者と遺族が起こした同様の訴訟の判決が、東京地裁で言い渡されます。
報告会で、首都圏建設アスベスト訴訟統一本部の白田宏記副本部長は、横浜地裁判決がマスメディアで「不当判決」と大きく取り上げられ、国会でも早期解決を求める動きが広がりつつあると紹介。東京地裁判決に向けて、公正な判決を求める署名の、いっそうの推進を呼びかけました。
神奈川弁護団長の西村隆雄弁護士は判決について「アスベスト被害の実態から目をそらして、司法の責任を放棄する、不当極まりないものだ」と批判。しかし判決の不当さは世論に訴えられたとして「(不当判決に)ひるむ必要はない。東京で勝利判決を勝ち取る」と決意を語りました。
神奈川・逗子市で意見書可決
建設アスベスト被害者と遺族が生活できる救済の実施と、被害の拡大を根絶する対策をただちに取る事を求める意見書は全会一致で可決しました。これは神奈川土建一般労働組合鎌倉逗子葉山支部の陳情を受けたものです。大和市議会、鎌倉市議会でも同様の意見書を可決しています。(7月1日付トピックス参照)