東京湾に広がるコンビナート地帯の安全を考えるシンポジウムが4月29日市原市で開かれました。コンビナートを抱える市原市と袖ヶ浦市の党両市委員会の主催で、行政担当者や県議・市議、町会役員ら320人が参加しました。
佐久間隆義市原市長が挨拶し、出口清袖ヶ浦市長はメッセージを寄せました。市原市の及川幸紀市議、市消防局の貝吹清火災予防課長、市危機管理監の桑原健氏、千葉県環境センター地質環境研究室の古野邦雄上席研究員の各氏が報告しました。
及川氏は、コンビナート施設の老朽化や事業者任せの安全管理の問題点を指摘。コンビナート災害に備えた被害予測図の作成や避難経路の具体化を提案しました。
貝吹氏は、異常発生時のコンビナート事業所から行政への通告遅れを指摘。桑原氏は、東日本大震災を受けた地域防災計画の見直しに触れ「早急に市民が安心できる体制を整えたい」と話しました。
古野氏は「液状化が起きやすい低地や埋め立て地に公共施設が増え、そこが避難場所に指定されている例も多い」と指摘しました。
小松実県議が特別発言を行い、コンビナート施設の耐震化の遅れを指摘。安全強化に向け「市民と行政、事業所、学者などの幅広い共同が必要だ」と訴えました。