米海軍厚木基地所属の電子戦機EA6Bプラウラ―が今月8日午後、厚木基地滑走路北側の大和市上草柳の県道上などに、エンジンカバーなど金属製機体部品6個を落下させた事故問題で、日本共産党県委員会は10日、米軍厚木基地司令官につよく抗議し、再発防止を要求しました。

厚木基地ゲート前では、畑野君枝元参議院議員(衆院比例南関東ブロック予定者)をはじめ、基地周辺自治体の党市議団、「爆音をなくし、米空母の母港に反対する厚木基地周辺住民の会」などの代表ら21人が参加しました。

畑野氏らは、応対した同基地のクンツ広報部長に、①落下事故発生原因の徹底究明、責任の所在を明らかにし、公表する②落下事故を起こした軍用機と同型機は、原因究明されるまで飛行を中止する③問題の根本的解決のため訓練をただちに中止し、基地を撤去、返還する―を申し入れました。

クンツ公報部長は、「原因の徹底究明に今、最善の努力をしております。みなさんご存知のように厚木基地というのは、日米同盟のもと、両政府間で取り決められた共同運用の基地であることをご理解ください」などと釈明しました。

畑野氏は、クンツ広報部長から市民への謝罪の言葉がなかったため、「謝罪はないのですか」と強く迫ったところ、クンツ部長は「今回の事故が起きたことに関しては、大変に遺憾に思いまして、非常に近隣のみなさま方に、ご迷惑、ご懸念を抱かせたことに対し、深くおわび申し上げます」と謝罪しました。

畑野氏らは、外務省、防衛庁を訪れ、田村智子参議院議員とともに、今回の事故について厳重に抗議し、米軍に再発防止を強く求めるよう要請しました。防衛省側は、被害者に謝罪し、損害賠償の案内をしたこと、米側が事故をおこしたEA6Bプラウラ―の飛行停止措置をとっていることを明らかにしました。

今回の部品落下事故では、人身事故はなかったものの、部品1個が県道上の乗用車に落下しており、一歩間違えれば大惨事になっていました。米軍機による部品落下事故は、2009年2月17日、2010年1月28日、同3月4日と続いています。厚木基地周辺は住宅過密地域で、約250万人の住民が暮らしています。東海道新幹線、小田急線、相模鉄道線、東名高速道路、主要県道が走っています。

部品落下事故に抗議2012年2月10日防衛省に要請IMG_1595

厚木基地側(左)に抗議=2月10日(上)

防衛省に米軍に再発防止を求めるよう要請(下)